【2023春アニメ】転生貴族の異世界冒険録 ~自重を知らない神々の使徒~【最終話(12話)後感想・評価】


【総評】要は商業臭の強い異世界ドタバタ俺強すぎコメディ
点数:58

筆者が観測した本作の概要

タイトルの通り異世界に転生した主人公が神様からの寵愛を受けて無双する物語だ。精神と時の部屋システムで主人公が努力を重ねていたり、主人公の両親とラスボスの関係でまじめな話を用意しているが、大原則は「あれ?俺またなんかやっちゃいました?」をベースにしたコメディ作品である。

シンプルにクソつまらない作品なので内容に関して言及することは無い。本記事では筆者読み取った本作の商業臭について言及する。

前半感想

第一印象は最悪だった。無駄に絵柄が可愛らしい事を除けば、ほぼテンプレの設定、特筆すべき箇所が無いヒロイン、同じ下りを繰り返すだけの笑いと褒める所は一つも無かった。とはいえ本作のような転生系無双作品は今に始まったものではなく、この作品だけ特別悪く言われる必要は無い。

↓絵柄は可愛い・綺麗な仕上がりになっている。

私が感じた違和感は「あまりにも素直すぎる」という事だ。ここが”商業臭”につながっている。転生系・無双系が売れるという事に気が付いた戦略家たちは、視聴者マス層に受けるような異世界作品の作成に明け暮れているのかもしれない、その一例がこの作品だ。

明らかにテンプレートに則り、余計なスパイスを用意せず、コメディなクソアニメであろうとするその愚直な姿は、未発達な学生が書いたノベルと言うよりも、徹底して視聴者ウケを狙った作品に感じる。言葉にしにくいが、真性の異世界作品を作ろうとしている人たちはもっとオリジナリティや独特の気持ち悪い雰囲気が出る気がする。この作品にはそれが無い。

後半感想

王様と徹底して同じやり取りを繰り返す姿からも、「これが視聴者にウケる笑いとなる」という明確な意思を感じる。クソアニメに似合わない高クオリティな作画も、「作画が良ければウケが悪い」という大原則を確実に抑えている気がする。

私個人としては作品後半になると本作の事はそこまで嫌いじゃなくなっていた。その理由は”チンケな悪役をぶっ飛ばしてクラスメイトに魅せつける”みたいなねじ曲がったコンプレックスを感じる描写はほぼ無く、『可愛らしい登場人物たちのドタバタコメディ』に終始していたことが大きい。

まとめ

原作ではどうか知るすべはないが、ダークな要素を一切持ち合わせていない本作の雰囲気を気に入った人たちが、明確な意思を持ってマス層向けに作った商業感の強い作品に感じた。ここまで書いたすべてが私の妄想であることは言うまでもない。

こういった真性のにおいがしない作品についての向き合い方は「徹底した流し見」を推奨する。

雲が風で流れていく姿を視界の端でとらえても何も感じないように、本作をディスプレイで再生してそれを視界に捕らえつつも、何も感じる必要は無い。極稀に面白い展開を用意していたり、想定外の内容に転ぶことがあるかもしれないのでそれを見逃すことが無いように、淡々と消化する事を今後も続けようと思う。

淡々と消化する中で、彼らのような作品からエンターテイメントとして感じるものが何一つなかったとしても、文句を言う必要は無い。空を見上げて流れる雲に「もっと面白い事をしろよ!」と暴言を投げつける必要は無いのだ。

絵柄は綺麗でした。可愛い女の子の映像と声は良かったのかなとは思います。お疲れさまでした。

タイトルとURLをコピーしました