【2022夏アニメ】サマータイムレンダ【最終話感想・評価】

公式サイト:サマータイムレンダ

【最終話感想・評価】点数:83

長きに渡る影との戦いに決着が着いた本作。原作の完結と共に放送してくれたので、やり残しがひとつも無い爽やかな結末を見ることができた。クール屈指の映像美とオリジナリティのある世界観。ディズニー+加入者には是非オススメしたい作品だ。アマプラネトフリでは見れないのが残念。

※11/24追記 先日、本作がアマプラ等サブスクで続々解禁されたよ。諸君らの利用しているサービスでみれるか確認してみよう。

本作についてもネタバレを避けられずには感想が書けない。未視聴の人でネタバレが気になる人は前半の感想だけ見て撤退して欲しい。とか言って結構ネタバレしちゃっている前半の感想はこちら

上記の記事でも述べたように、細かい描写や進行には粗いものが残るが、圧倒的な映像美とキャラクター達の掘り下げによって余裕でおつりがくるレベルだ。本作の魅力をいくつか取り上げたい。

早速だが、最高に面白かったのは黒幕が明らかになる18話だ。シデが何をしてきたか、何を目的としているのか、それがわかった上での奇襲とその結末。絶望感のある最後と30分通してのクォリティが高すぎる。

前半の感想でも触れていたが18話がやっぱり最高、潮を失ってのループに注目が集まっていた。

それだけに途中で完全復活する潮に動揺せざるを得ない。潮無しで進めるんじゃないんかーいといった感じだ。潮復活のプロセスもかなりパワープレイだったこともあり、ループ物なのに作中全体で「これすげぇ考えられてんなぁ」と感心する要素は弱い。大体の物事が影潮の「これできる気がする!」で何とかなっちゃうのだ。私がちょっと気になったのはこの辺だけ。影世界周辺はそれが顕著でちょっと得点を悩んでしまった。ただ振り返ればめちゃめちゃ楽しませてもらったのでこの点数に。

終盤のシデ、ハイネとの決戦は途中からハイネが味方になり、ヒルコ様は気の毒な立ち位置になっていく。シデ1人が完全な悪役を全うし、影世界での戦いは結末を迎える。

影の世界での戦闘、空襲も同時進行していて忙しい画面だ。
説明不要のラストバトル。色々あったけど熱い戦闘だった。

最終話直前と最終話は影が来たことを無くしてしまい、作り変わった世界。本作風に言い換えるなら影潮がレンダリングした世界になっている。影に殺された潮も当然生きており、龍之介まで普通に出てくる。何故か子供の名前はハイネ。

諸悪の根源を潮が送ることで、影との闘いは終わる。なぜクジラかだって?本編を見てくれ。
めっちゃいい主人公だった。
こっちもめっちゃいいヒロインだった。

影世界での戦いはぶっちゃけ怪しいところもあるが、途中の体育館での攻防やヒヅル先生の孤軍奮闘はなかなか熱いものがある。全ての下地になっているのは最高クラスの作画班の頑張りに他ならない。見ていて退屈することはないので、是非見て欲しい作品だ。こんな最高峰のアニメが3番手、4番手だなんて今期はいったいどうなっているんだ。

15話あたりの体育館での攻防の一幕。体育館も視聴者も制作陣も燃えていた。
ヒヅル先生と龍之介の戦いも魅力的だった。昼の海岸線というアンバランスな爽やかさが魅力を演出していた。

最後は夏祭りのシーンで潮とあの夏の記憶の断片を感じながらの終わり。ED曲もこのシーンに合わせると思ったよりも良く。爽やかな夏が終わるようなノスタルジーが良かった。そういえば影澪との別れは描かれなかった。彼女相当頑張ったじゃないか。澪と潮の影は本人と同じ扱いなのだろうか。

記憶はなくなっているはずなんだけど強い絆を感じている二人、映像凄いんだけど画像でしか伝えられないのが残念だ。

良かったアニメはあんまり感想書くと蛇足になるので最後に2点だけ。まず、最後の最後のタイトル回収が綺麗すぎる。レンダリングが私の中で流行語になりそうだ。シデが求めていたヒルコ様の力を潮をが使って、あの夏の時間をレンダリングしたのだ。300年前の夏を書き換えると共にこの夏も書き換えたと言って良い。これを指して『サマータイムレンダ』。うーんカッコいい。

映像美だとかヒロインの魅力とか女の子が可愛いとかいろいろあったが、2つ目は主人公だ。私は常々主人公が大事、主人公が大事と言っているがこの作品ほどその事を再認識させてくれた作品は無い。彼の活躍は是非その目で見て欲しい。

ふつーにめっちゃいい主人公でした、お疲れさまでした。
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