公式サイト：TVアニメ「うちの師匠はしっぽがない」公式サイト (shippona-anime.com)
【１話感想・評価】 期待度★★☆☆☆
イタズラ好きのたぬきの主人公が人間を化かす為に大阪に向かう。そこで出会った落語家をやっているたぬき？きつね？を師匠として、落語の道にハマっていく物語だ。評価としてはちょっと厳しめだ、そこまでキャッチーな要素が無いのが手痛い。詳しく見ていこう。
落語アニメはちょくちょく現れる。思いつくのはじょしらくと昭和元禄落語心中くらいだが。じょしらくも良かったが、特に後者の昭和元禄落語心中は真面目路線でかなり良かったと覚えている。興味があれば評判でもググってみて欲しい。
たぬきということもあり有頂天家族がよぎるが、本作はあれほどシリアスでは無いものの、飄々とした空気はよく似ている。
絵柄はちょっと物足りない気がするが、内容次第でどうとなるレベルだ。この絵柄とクォリティで話を邪魔することは無い。
内容についてだが落語パートは物足りなかった。すこし先駆者の話をさせて欲しい。先駆者である、昭和元禄落語心中で石田彰が演じる役は落語の達人で、インタビューでも相当プレッシャーだったようで、石田自身が落語を見て学んだと話していた。石田が落語をしているパートは「落語アニメを見ている」ではなく「落語そのものを見ている」気にさせてくれる所が最高によかった。関智一に加えて山寺宏一の落語パートも本当に良かったので見てほしい。
しかし、本作は落語パートの途中でイメージ映像を放り込んでくる。それを無しで視聴者を入り込ませるのが落語アニメに求められることだろうがっ！とおもわず言いたくなってしまった。落語の面白さを伝えるという程ではなく「落語をテーマにしただけのアニメ」に成り下がっている気がする。
これは演出や脚本、構成あたりの問題で声優に罪はない。師匠役の山村響は声色の幅もあり、演技自体は良かったと思う。相当努力しただろうし、プレッシャーも感じただろう。何しろ落語がテーマでその師匠役だ。話し方ひとつで作品が台無しになる大役である。
これからの内容次第で、中の中くらいには行ける可能性はある。いつも以上に上から目線で恐縮だが、シンプルに頑張って欲しい。EDあとは作中の落語の演目の解説もあり、視聴者には優しい設計になっている。声優やスタッフから良いアニメにしようという気概は感じる本作品、良くしようとする気概を感じるだけに「つまんないから途中で見るのやめたわ」と言われないか心配だ。
【最終話感想】
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