【2023冬アニメ】シュガーアップル・フェアリーテイル【最終話(12話)感想・評価】

公式サイト:TVアニメ『シュガーアップル・フェアリーテイル』公式サイト (sugarapple-anime.com)

【最終話感想・評価】 点数64

【総評】主人公アンの銀砂糖職人としての人生しんどすぎるだろ

はじめに

今季の女性向け作品枠の『シュガーアップル・フェアリーテイル』。私は女性向け作品の視聴数は抑えているので、にわか女性アニメファンの記事として読んで欲しい。本作は銀砂糖職人というガラス細工のような作品を作るクリエイターの少女の物語で、男性優位の社会で職人を目指す構図は”アルテ”にもよく似ていた。あれと決定的に違うの彼氏役としてイケメン妖精のシャルがいる事と、ガッツリ異世界ファンタジーという事だ。

作画的には及第点以上は取っており、クオリティが低い感じは全くない。内容はというと、主人公のアンが様々な苦難と向き合う事になるが仲間たちと共に乗り越えていくものだった。その苦難が結構重たく、常人なら発狂する頻度で訪れている。この辺りは後で語る事としよう。

女性向け作品でもたまーーに男性が見ても大満足な作品があるが、この作品はその限りではない。ちなみに本アニメは7月から2期放送決定している。Wikiで結婚どうこう書いてあったのでそこで幸せな結末を迎えればいいが、、、主人公は苦難が多すぎる。

筆者はもちろん男なので、男性視聴者目線の記事になります。女性向け作品を勝手に見て、勝手に文字にしている側面は申し訳ないでやんす。やめられないでやんす。

男性視聴者が書いた1話感想はこちら。

最終話(12話)概要

最終話についてまとめておく。

11話の一件で追い出されることになったアン。事件は起きるまではいきいきとして過ごすアンを見ていたシャルは、あそこが彼女の居場所だっと考えていた。それでも追い出されて二人になった状況を好ましく思っているようだ。

追い出される主人公。キースは申し訳なさそうにしていた。良い人だなこの人は
静かに過ごす二人。

そこに騒がしいミスリルが騒がしく騒いでいる。アンの砂糖をつまみ食いしていたら、アン特製ではなく大量生産品にすり替えられていた事に気付いたと話す。シャルはこれを聞いてアンには黙って自分だけで解決しようとする。アンは悲惨な目に合い過ぎだからね、良い気遣いだね。

キースらと状況を共有しているとシャルに振られたばかりのブリジットが犯人を知っているらしい。でも話す気は無いようだ。

品評会は始まり「そこにいるアンは大量生産の砂糖を使っているカスなのでこの場にふさわしくない」と告発が入る。黒幕の仕業だ。そして砂糖を確かめられるが、シャルは間に合わずアンは追放の危機になる。

告発を読み上げるシーン。
激しいバッシングの小市民。
国王様に「ま た お ま え か」って言われてて草生えた。

事の顛末は、アン自身が王室についている精霊に自分の作品を食べさせることで、自分の作品が大量生産品の砂糖ではないと証明する。シャルはブリジットを連れてきて、ブリジットの口から真犯人(兄?)を告発してアンの疑いが晴れる。

醜い悪役が退場したところで、品評が行われる。キースの作品もべた褒めされるが所詮模写だよね。的なことを言われる。アンはオリジナルな幻想的な作品であり、あっちを優勝にするようだ。

自作フィギュア大会みたいになってますよ国王様。
優勝作品がこちら。

案は無事品評会で賞をもらうことが出来る。しかし同時に大事なものを失っていたようで、、、?

品評会で認められるとどんないいことがあるのか私はよくわかっていない。けどおめでとうございます。

犯人を突き止めるまでの工程で、シャルは黙秘を続けるブリジットに自分の羽(所有権)を渡すことで打開していたらしい。つまりシャルは発情泥棒猫ブリジットの奴隷になってしまう。This is Japanese NTR Anime on Duty!?(誤用祭)

羽を受け取って嬉しそうなブリジット。キスまで要求する。
イケメン精霊も大変だな。

品評会のあとシャルと少し話して、抱きしめられた後に突き放されて最終話が終わる。アンの厳しい人生は始まったばかりだ。

ヒューが事情を教えてくれたよ。

HighLight

主人公は一貫して職人の責務を全うする健気な少女であり、かなり前向きな人格者だ。泣き言を言っている時間はかなり短く、職人としてのスキルは作中でもかなり評価されているため(男には)高い評価を次々貰う事になる。一種のシンデレラストーリーである事も踏まえると、主人公に感情移入できる人は応援しがいがある良い主人公だった。

世界が悪いだけで、この子は本当に良い子。運以外なにも悪くない。

LowLight

女性作者でたまにある悪い傾向が出ていたように思う。愛する彼氏と乗り越えていく様子を描くために、とにかく主人公が”悲劇のヒロイン”ポジションに送り込まれる事だ。この作品はまさにそんな感じだ。幼馴染で同じ物を目指すジョナスにきっつい裏切りを喰らったり、満足いく作品を作るまで監禁してくるフィラックス公に捕まったりと災難が続く。

元カノのフィギュアを作らせ続ける変態侯爵。

話の大枠は”勧善懲悪”に尽きる。私はこのスタイルの作品が得意ではない。
出てくる他の女性キャラも友好的な人物はおらず、泥棒猫も良い所の安っぽい悪役だ。よくあるスカッとジャパン系の流れの土台にしかならないどうしようもない悪役が多く、展開が透けて見えて退屈だったと言わざるを得ない。

同じ品評会で「誤解→弁明→評価」ってくだり2回やってるからね。

まとめ

本作のアンの作画がちょっと不思議な書き方をしていると感じたのは私だけか?めちゃくちゃ可愛いって感じはない。

なんか虫っぽく見えるというか、、、カマキリっぽく見えるというか、、、わかる人いたら友達になってください。

前期に良かった女性向けのファンタジー作品があったこともあり、ちょっと内容が薄く感じる。原作ではどんな描かれ方をしていたのか知る由は無いが、アニメ化した状態のこの作品では展開と結末が軽い。しかも同じような下りばっかりなので心の中のザックレ―総統が「また同じことをやったな!!他のヤツはないのか!?」と良く騒いでいた

主人公のアンは世間知らずの少女であるためか、動きが直線的すぎる。感情の動線も幅が全くないため、言ってしまえば子供のような受け答えしかしない。この辺が微妙に感じた。ちょっと若年層向けというか、わかりやすさ重視の作品だったのかもしれない。もしくはアニメ化の落ち度。無論、私の知る所ではない。作品全体的に、余りにも分かりやすい”勧善懲悪”作品なので考えさせられるテーマはほぼ無く見たまんまの内容しか汲み取れない。

最終話でブリジットに連れ去られたシャルが今後どうなるかだけはちょっと気になる終わりだった。2期でどうなるかも大体想像がつくので、うーん。男女逆だったら男の人も楽しめたと思うので、女性向けアニメを男が楽しむのは少し無理しているという事に違いない。

『お礼はいいわ、もう貰ったから』ってブリジットの去り際の台詞だけはめっちゃカッコいい。笑
二人はどうなってしまうのか、2期をご期待ください。前期の良かった作品は、もちろん虫かぶり姫の事ではなく後宮の烏の方です。お疲れさまでした。
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