【2023夏アニメ】おかしな転生【最終話(12話)後感想・評価】

【総評】今季新顔では一番ましな異世界転生作品。それ以上でもそれ以下でもない。
点数:64

筆者が観測した本作の概要

本作『おかしな転生』は小説家になろう出身の作品となっている。内容は世界一のパティシエを目指していた主人公が自分の作品に下敷きになることで死亡し、転生する。

転生後は「転写」というシステムの力を手にしており、ほぼ無双状態で異世界生活を過ごすこととなるが、主人公の目的はお菓子を作ることに一貫している。

「主人公に一貫性がない」という批判は一時期ネット上でよく見かけたが、今の時代も一貫性のあるキャラクターは結構好まれるのかもしれない。「一貫性がないから嫌い」って批判する人って思考停止した結果、一貫性のある批判を続けているっていうのが皮肉が効いていて良いよね。

ちなみに主人公の名前でもあるペイストリーはお菓子の呼び名でもあったりします。作品の評価に関しては【総評】の通りで「見やすい・分かりやすい・女の子も可愛い、でも幼稚」となっている。

HighLight

圧倒的な権力と立場をもった貴族の生まれ、というわけではないので意外と無双一辺倒な雰囲気はない。隣国との戦争に巻き込まれたり際に政治的な対応を求められたり、他国要人との人間関係を題材としたりと情報量が多い。

所詮異世界系作品とかなり低い期待値だっため、意外と話や設定を作りこんでいると気づいたころには、設定についていけなくなってしまっていた。国や人間関係を1から考えて、物語をつくることはめちゃくちゃ難しいんだと思います。

この作品くらい内容を考えてくれる作者には一定のリスペクトはあっても良いのかな?と思ってしまった。

あとは作画について、サボるところはがっつりサボっているけどキャラクターは可愛いよね。それだけ。絵が可愛いのは偉大。3点くらいあげちゃう。

LowLight

良くも悪くも異世界転生系作品の枠に収まっている。”おかしな”転生と言っている割にはガッツリ異世界転生作品のテンプレートに乗っかっているのはいかがなものかと。お菓子パートもおまけ程度だったような気がする、別に見たくもなかったけど。

ポップな作品の代償ではあるのだが、重いテーマや目的がないために心底来週が気にならない。「〇〇の敵討ちをする物語」とか「〇〇が復讐するための物語」とかのほうが先は気になるかもしれないが、異世界転生系×重いテーマは”当たり作品0”の生物災害(バイオハザード)になってきた歴史も事実。あちらを立てればこちらが立たぬ。作品を作るのは難しそうですね。

まとめ

この手の作品を見るたびに、異世界転生系の作品の良い落としどころは、朝アニメ的な立ち位置なんじゃないかと思ってしまう。健全な内容とノリに徹底して、小学生くらいのショタ主人公に置く。不思議な力を持った主人公が人に頼られ活躍する姿を、小中学生くらいの視聴者に披露する。

正月に親戚が集まった中で「〇〇は何の仕事してるんだ?」と聞かれた際に「なろう小説を書いている」というよりは「子供向けの物語を書く仕事をしている。」と言った方が聞こえがよさそうだと思いませんか?

なろう系異世界転生作品にしては良い方だったんですけど3か月後には忘れているでしょうね。テンプレ異世界転生作品は数が多いんだよ数が。この流れはあと何年続くんでしょうね・・・

この作品に罪はありません。お疲れさまでした。

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