【番外】趣味が旅行とほざく人に対する傾向と対策

「趣味は旅行です」

 

よく知らない人との会話やマッチングアプリで多用される「趣味:旅行」。それは空欄と変わらないからなと言ってやりたいのがこの記事の趣旨だ。

 

趣味が旅行と名乗った時点で戦いが始まり、終わっているのだ。

 

同じような傾向と対策の記事はこちら:

何億光年離れた所からあんなに輝く


私は人となりを知るためにはその人が何が好きで何が嫌いかを知ることが適切だと考えている。なのでお互いよく知らない人物には、この質問をしてしまうのだった。

 

 

「趣味とかなんかありますか?休みの時何しているとか」

 

 

はっきり言って大体の回答が扱いにくい。この質問自体がハズレ率の高い死の道なのではないか、最近と考え始めたほどだ。今後の自分の立ち振る舞いを考え直さなくてはならない。

 

 

このやり取りに対するCaseをいくつか見ていこう。良いCaseは特殊なワードが出てくる事だ。「仲間内でセパタクローをやってます」なんて言われた日には大当たりだ。

 

 

人生のどこでセパタクローと出会ったのか、仲間はどうやって集まったのか、どこで練習しているのか、対戦相手はどうやって見つけるのか、無限に質問することが発生する。日本にどのくらいいるんだろうか、趣味がセパタクローの人って。調べたら競技人口は日本で2000人だそうです。

 

 

仮に3億円貰える代わりに現役セパタクラーと会話したら即死する契約があったら悩むかもしれない。運動経験が豊富そうな人物を徹底して警戒すれば、死ぬことはなさそうにも思う。足が細くバネがありそうな陽キャには要注意しなくてはならない。

 

 

 

セパタクローはさすがに特殊な例だが要するにクラスに一人、それをやっているやつがいるかいないかくらいのレベルの単語が出てくればあたりだと思っていい。「え?何それ詳しく聞かせて」となる趣味だったらOKだ。

 

 

 

次に良いCaseとしてはこちらの分野に近い場合だ。サッカー、アニメ、ゲーム、筋トレ、ランニング、それら含むトレーニング全般だ。

 

 

ここに持ってくることが出来ればもはや気遣いは不要だ。冒頭で紹介した『【番外】どんなアニメ見るんですか?に対する傾向と対策』のようなマウンティングファイトが始まるくらいだ。どこが気遣い不要なんだろうか。

 

 

さすがに自分に経験のある分野は取り扱える品数が限られる。それでも私は相手の程度によるが、普通の人よりも多くの量をキャッチボールできる自信がある。あとは私の脳内CPUであるRAYがマウントを取り出さないことを祈るだけだ。

 

 

RAY「ふーん高校でサッカーやってたんだ、私立高校?」

RAY「へー、筋トレやってるんだ、ベンチとかやる?どれくらいあがる?」

キャッシュされていたレベルの速さでマウントを取りに行きそうだ。コンクリートジャングルに生息するマウンティングゴリラ、それが私の正体だ。同じ趣味の人間と遭遇した場合その傾向が顕著だ。

 

 

 

空見上げて指をさされるような

本題が近づいてきたが、広く認知されている趣味のうち、統計上一番話が盛り上げにくいのが旅行だ。

 

 

私「趣味は?」

相手「うーん、そうですね」

敵「旅行とかですかね」

 

 

ほう?趣味が旅行とな?

推し量ってやろう

やっべRAY出ちゃってる。

 

 

 

私「行ってよかった所とかあります?」

 

 

趣味が自分と異なる場合でもノータイムで相手を値踏みしに言っている自分が居る。

 

 

ここでも特殊な回答がくればあたりの方だ。旅行先がキルギス、ボリビア、ガボンなどだった場合だ。このレベルの旅行好きなら、ハイエンドトラベラーだと言い切って良い。

 

 

英語が通じるか怪しいレベルの地域に何を目的としていっだろう。彼らが話す全てが知らない情報で次々に面白い話が出来るはずだ。

 

 

仮に2億円貰える代わりにガボンに行ったことがある人と会話したら即死する契約はどうだろうか。
途上国に自ら旅行に行く人物だ。相当見識が広く、意識が高い。国際問題に関心も深そうだ。

 

 

そもそもガボンは途上国なのか?知らない国は全て発展途上国。と言う自分の中の乱暴な論理に世界中がドン引きだ。

 

 

ガボンに行ったことがある人は、見た目からそれを読み取る方法が無い分セパタクラーより難易度が高い。このご時世非常に怪しい表現だが、まず黒人の方とは会話できなくなる。命がかかっているからだ。YELLOW LIVES MATTER。

 

 

 

旅行が趣味だと自称する敵の話に戻そう。

イギリス、アメリカ、ドイツ、イタリアあたりの定番の観光地エリアを答える人間はほぼハズレだ。そんな場所は趣味が旅行じゃない人間でも訪れるし、数回行った程度で趣味と位置づける神経を疑う。

 

誰でもやっているような年1回程度の海外旅行で趣味を名乗ってはいけない。趣味の欄に「1年に数回海外へ旅行にいく事」と書くのは「1日数回トイレでうんちをする事」と書いているのと同じだ。

 

 

回答が国内にまでくればさらにたちが悪い。ここまで身近な旅行先になったら後は頻度やマニアックさで推し量るしかない。趣味と呼ぶからには月に数回は行っていて欲しいが、譲歩して月に1回としよう。

 

 

列島の半分を移動すれば最安でも1万前後はかかる、宿泊やレジャーに勤しめばそれなりに金もかさんでくるだろう。手取り20-30万円程度の一般人には結構重い出費になる。つまりそれなりの経済力が伴うか、貧乏旅行の達人で無ければ「趣味:旅行」は成立しないのだ。

 

 

生活を切り詰めて貧乏な思いをして、貧乏旅行に行く。かなり生活を切り詰めた旅行意識の高い人物に見えるが、お前の趣味はもう「貧乏」だよそれは。趣味の欄に「貧乏生活」って書いとけ、出会い目的の異性は逃げていくから。

 

 

 

消えていく残像は真夜中のプリズム

趣味が旅行と話す人間の何が嫌かというと、そのハイド性が嫌いなのだ。本性を隠し持っているにも関わらずその実態を明かそうとしない、その性根が気に入らないのだ。

 

 

職場で居合せた人に対してATフィールドを張る目的で「趣味:旅行」を名乗り拒絶しているのであれば、100歩譲れば分からんでもない。しかし、業務で共に行動する相手であれば関係は良好にしておいた方が良い。一部例外はあれど基本的には仲良くした方がいい。そしてその事に早く気付いた方が良い。

 

 

1000歩譲っても理解できないのはマッチングアプリや街コンでハイド性を披露し始める連中だ。
自分を知って貰う場で、嘘のプロフィールを書く意味が分からない。嘘は書いていなくても本当のことを書いていなければ経歴詐称も同然だ。

 

 

ここではハイディングチンパンジーが書きがちなプロフィールの例を示す。

 

【仕事】 IT企業勤務
【年収】 550万
【趣味】 旅行、フットサル
【性格】 友人には明るく、行動力があると言われます
【結婚観】 1年程度かけてお互いをよく知ってから結婚を考えたいです
【好みのタイプ】 よく笑う人
【口癖】 ちゃんと相手にありがとうって言うようにしてます!
【好きな言葉】 残り物には福がある
【最後に一言】 仲良くしてくれると嬉しいです!

 

うん、よく居そうだねこのチンパンジー。順番にダメ出しをしていくよ?

 

【仕事】これはまず業種を書くのは良いんだけど具体的な内容を書こう、コーディングしているのか客へのソリューションを企画するのでが全く別の仕事だ。

【年収】ちょっと多めに書くとかしていなければ問題無いが、ちょっとも盛っていない事をアピールした方が良い。

【趣味】言うまでもなく真実を書こう。結婚相手には趣味は必ずバレる。

【性格】人からこうみられるではなく、自分が見ている自分を書こう。

【結婚観】真実を書こう、貴方は本当に結婚したいと思っているのだろうか。

【好みのタイプ】過去付き合った人ではなく、どこまでも理想を書こう。相手に理解をしてもらう事は大切だ。

【口癖】自分の口癖に気付く事は難しいがよく考えれば出てくるはずだ。

【好きな言葉】ここは自分の人生で感動した言葉、言われてうれしい言葉をシンプルに書けばよい

【最後に一言】絶対に付き合いたい理想の相手を目の前にして、一言しか伝えられない状況を想定して書こう。この一言は絶対に伝えておきたい、それを書くのだ。

 

 

これほど包み隠さず、いや隠すことなど出来ない(Non-Hidable:ノンハイダブル)な人間に成れば素晴らしいプロフィールが書ける。プロフィールなど紙切れなので、後は実際話したときに印象を良くしていけばいい。素性を明かして下げてしまったスタートラインは、後から上がっていくだけだ。と割り切ってしまって良い。

 

 

そんなノンハイダブルマントヒヒのプロフィールを下記に示す。

 

 

 

【仕事】 IT企業勤務 出来の悪いパワポと高い見積もりで客を怒らせる仕事
【年収】 6868861円(2021年度給与証明書有)
【趣味】 オタク向け深夜アニメを見て、ネットに文句を書く事
【性格】 隠し事をしない性格です
【結婚観】 義務的に結婚すべきと考えていますが、自分にメリットの無い結婚はしたくないです
【好みのタイプ】 性欲の強い巨乳
【口癖】 今日だけだから
【好きな言葉】 今日だけだからね
【最後に一言】 あなたを必ず幸せにします

 

この誠実さに溢れるプロフィールを見て欲しい。やましい事の一つもない嘘のないプロフィールに仕上がっているではないか。

 

これこそ理想的なノンハイダブルマントヒヒ。あなたもマントヒヒを思い浮かべてください、恐らくそれはテングザルです。

雲の隙間で

次に旅行が趣味という人物が何を目的に旅行しているかを考えてみよう。

一つ目は『食事』だ。


「北海道の魚が上手い」「新潟のコメが上手い」「広島のカキが上手い」


うんうん、そうだね、どれもおいしいね。でもそれ、ドコデモダベレルンジャナイノ


「北海道で食べる北海道の魚」と「東京で食べる北海道の魚」の違いが彼らに分かるのだろうか。少なくとも私には絶対に分からない。北海道で食べればおいしい気がするし、北海道産と言われればおいしい気がする物だ。少なくとも東京では大体の物が食べられる事を忘れないで欲しい。

 

 

「旅行先で食べるからおいしい」と主張する人物は物事の本質が見えていない、舌も頭もバカなのだ。

 

 

「それはお前が大味な物しかわからないだけで、俺には繊細な味の違いが分かるんだよ!」と主張する阿呆も居るだろう。なので次の話だ。

 

 

「北海道の米と新潟の米、全然違うんだよ!!」

 

 
うんうん、そうだね全然違うね。でもそれ、イッショジャナイ

 

 

北海道の米と新潟の米を並べた状態で目隠しして一方の米を食べる。そして目隠しを外してどれを食べたのかを当てる。とやるのであれば分かるかもしれないが、カレーかけたら終わり。のりたまかけてもおわり。おかずが回鍋肉だったら終わりだ。もはや北海道の米と新潟の米の差など誤差でしかない。

「私が食べたのはぁ!!」

 

 

 

10000歩譲ったとして、旅行先でしか食べられない最高においしい物があったとしよう。それは悲劇でしかない。

 

 

 

極上の食べ物、人生で一番おいしいと思った食べ物が家から遠い場所にある。時間をかけて移動しなければ食べれない。これを不幸と言わずなんと言うのか。食に関する幸せとは「嫁の料理がうまい」とか「好きなラーメン屋が家から2分でいける」とか身近な場所にある事に他ならない。

 

 

そもそも味覚という物は直前の行動で決まると行っても過言ではない。8時間移動して北海道で食べた極上のスープカレーも”8時間移動したから”上手いのだ。要するに2時間フットサルしてから食う焼肉が一番ウマい。

 

 

二つ目が『景色』だ。

 

 
あー景色ね、凄いよね景色。100万ドルの夜景とかグランドキャニオンとかそういうのね。

 

 
これに関しても「なんか軽いね」の一言に尽きる。そりゃあ人がなかなか行けないアマゾンの秘境の景色。そこまでいく苦労の結果見た景色は最高かもしれない。

 

 

ただこれも食の話と同じになるが、苦労してそこまで行ったから凄く見えるだけなのだ。この「苦労して」という過程が有れば見たものはなんだって良いという話だ。

 

 

フルマラソン走った時のゴールした瞬間の景色、初めて子供を連れ帰った時の両親の喜んだ表情、大変なプロジェクトが終わった時の打ち上げ。こういった人生単位のプロセスを経ての見た景色の方が素晴らしいのではないだろうか。

 

 

正直『景色』に価値を感じている人物は、場所だろうと経験だろうと「人が行った事が無い場所で自分だけが見たものは価値がある」とバイアスがかかっていると言わざるを得ない。偏見だが、きっと「自分だけが知っている真実があり、自分以外の人は間違っている」といった考え方に傾倒するタイプだ。頭にアルミホイル巻いとけよ、まじで。

 

 

 

3つ目が『雰囲気』だ。

 

 
あー雰囲気ね、わかるわかる。旅行先の空気とかね。

 

 

 
凄い分かるわ。お前、『雰囲気』が好きなタイプの雰囲気あるもん。

 

 

 

最後が『非日常』だ。

 

 
旅行先だから味わえる圧倒的な非日常、これがたまらないのだ。いつもと違う場所で寝て起きる。いつもと違う食事をする。そんな『非日常』に魅力を感じているのだろう。

 

 

 

お前に関しては多分『非日常』が好きなんじゃなくて『日常』が嫌いなんだよ。「趣味:旅行」じゃなくて「趣味:逃亡」って書いとけよ、相手に誤解を与えちゃいけないからさ。

 

 

 

「いやいやそんな極端な事言うなよ。”たまに味わう非日常”だから良いんだよ、日常が嫌いなわけじゃないよ」と主張する阿呆も居るだろう。

 

 

 

じゃあ2つ選択肢を用意してあげよう。仮定として2億円あるから”金銭的な問題は無い”とした上で選んでくれ。

 

A.1年に1回ゴージャスな旅行「3泊4日」を経験する。
B.1年間ずっとゴージャスな旅行先で生活する。

 

 

この2択でAを選んで日常に戻って仕事したい奴いるの?そりゃ日本で探せば居るかもしれないけど、そいつの趣味は多分「仕事」だよ。

 

 

 

『非日常』が良いと言い張るお前も絶対B選ぶじゃん。Bで生活したら旅行先が『日常』になるんだからお前が好きなのは『非日常』じゃないよ、お分かりか?

 

 

 

やっぱお前の趣味は「日常からの逃亡」だわ。旅行先に向かう時のテンションの上がり方よりも、日常に帰るときのテンションの下がり方の方が凄いもんお前。旅行に行きたいんじゃなくて、日常に帰りたくない気持ちの方が大きくなっちゃってる顔してるもん。

 

 

 

君と集まって星座になれたら

最後に実践編に移ろう。ここではプロジェクトに新たに参加してきた女性社員(23歳)を想定する。彼女に対する事前情報無く、イチから自分が情報収集する事になったとしよう。

 

 

ジャブ代わりに冗談交じりに話しかけてみよう。

私「〇〇さん忙しいプロジェクトに入っちゃって大変ですね笑」

女性「えー!笑 やっぱり忙しいんですかこのプロジェクト、、、?」

 

 

彼女は笑いながら聞き返してくる。こちらの意図を組んで明るく・驚くようなリアクションをしてくれたのだ。

 

 

 

私「あはは冗談ですよ笑 土日とかは普通に休みですよ」

女性「驚かさないでくださいよー笑」

 

 

土台作りはこんなものだろう、行け!いつもの質問!

 

 

私「土日って意外とやる事ないですよね、趣味とかありますか?」

女性「趣味は・・・旅行とかですかね」

 

 

 

 

・・・・でたわね

 

 

 

 

私「あー旅行いいですね、お金使わないから貯金あるのにどんどん溜まっていくんですよ」

私「行って良かった場所とかありますか?」

女性「行って良かった場所・・・そうですね、、、、」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

女性「ガボンですかね」

 

 

 

 

 

 

 

 

グシャァッ!!

 

 

 

 

 

 

 

 

おわり。

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