【2022夏アニメ】それでも歩は寄せてくる【最終話感想・評価】

公式サイト:それでも歩は寄せてくる

【最終話感想・評価】点数:70

物語後半は先輩が修学旅行に行ったため、部活に一時的に参加できなくなる。それぞれがいない状況でお互いに対する意識が強くなっていることを認識するという話の流れだ。先輩側が主人公が好きだと言い切っていたのが意外だった。良い所はあるのだが、慣れてくると退屈になってしまった。そのあたりについて触れさせていただきたい。決して悪い作品ではないと補足しておく。

先輩が気持ちを自覚して物語が動くか?と思っても動かないんだな、これが

剣道部後輩は剣道で主人公に勝てば告白するという時間を過ごし、最後まで勝つことができず告白ができなかったという過去を持つ。その経験から、将棋で勝ってから告白するという主人公に「勝てなくても告白すべき」と話す。しかし主人公はできることをやってからにすると答える。

剣道の猛者の割には華奢すぎんだろ。会社に剣道の元師範がいるけど腕が丸太だったぞ

主人公はその後、4枚落ちという条件付だが先輩に勝利する。てっきり告白するのかと思ったが条件付の勝利ではだめだったらしい。相変わらずこの作者の作品は話が進まない。話が進まない距離感が魅力の一つだからだろう。

結論から言うとそこまで視聴をお勧めはしない。一応作品自体の出来は良かったと思うし、これ単体で言えば嫌いじゃないくらいの所感だった。アニメーションは綺麗だし、中身の無い原作でよく物語の構成を毎週作っていたと思う。劇的にいい作品は出てこないが、作画崩壊することはないSILVER LINK.らしい作品だったと思う。原作の絵柄が良すぎるのもあって原作ファンからは評判悪そうだが、贅沢というものである。

絵柄は終始崩れることはない、背景なども手を抜いている雰囲気は全くなかった。

問題の前段はこれが3作品目だということ。高木さんでガッツリ当てた作者の別作品だったが、どうせ同じようなことしか出来ないんでしょう?と思っていた。まったく持ってその通りだった、期待を裏切ってくれない人・物は本当に退屈だ。これだったらまったく新しい作品をつくってみてドチャクソにコケてくれた方が私はよかった。

ちょいちょい出てくるこの二人も一緒。キャラ変わってもやってること全部一緒。

もちろん、売れなければならないプロの事情があるのだろうが、高木さんほど大きく当てた作者でもチャレンジできない環境だったのであれば御しがたい業界である。まぁ実際は”この作者のやりたいことがこれだっただけ”ということは想像に難くない。
やはり3作目というのは罪が深い。もっと言えば元高木さんとかもアニメ化したら4つ目、5つ目が出てくるかもしれない。ちょっとのぞいたことあるけどげ、原作の絵柄めっちゃ綺麗だもんね。そりゃ人気でますわ。

後何回アニメ化するんだろうこの人、いくらやっていただいても大丈夫だが

1・2話感想の記事でも書いたが、この作品は完全に好みが分かれる。同じものをずっと摂取してこの作者の絵柄を眺め続けたい方には受けるかもしれないが、高木さん的なものを探している人は「高木さんの方がよかった」と立ち去るだろう。
私のように「新しいものをみたい」「何かプラスになるものがあってほしい」という考えが根底にある人には刺さらないだろう。放送枠・製作会社がもったいないとすら思う。何度でも繰り返すが先輩はよかった。

せめてこの二人の恋は1クールで完結するべきだった。男女逆にしたパターン書いてみたのもわかったから完結するべきだった。完結してほしかった、それだけ。この思いが原作者に届くことはないだろうが、同じことをするより、新しいことをしている作品が業界で賞賛される潮流の一助になれば幸いだ。

お疲れ様でした。

よく考えれば、男女逆にしたのは作者にとって新しいチャレンジだったのでは?私の基準で言えば足りない。チャレンジングな内容ではなかった。

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