公式サイト:TVアニメ『モブサイコ100』公式サイト (mobpsycho100.com)
【1話感想・評価】 期待度★★★☆☆
ワンパンマンでおなじみのONE氏が送る漫画作品「モブサイコ100」。最初のアニメ放送は2016年でその後、2019年、2022年と3年ごとにアニメ化を獲得している。主人公の影山茂夫こと「モブ」が自称霊能力者である霊幻新隆に出会う事から始まる。この主人公のモブは成績不振、運動音痴と不安にある要素が多い中学生だが、実はとんでもなく凄い超能力者で100%の力を発揮すると大抵のことはどうにかしてしまう。一方、霊幻は霊能力が一切ない詐欺師だが、人間味あふれる姿にモブは憧れており、本物か偽物かは気にかけていない、もしくは疑ってもいないようだ。
なんとこの作品漫画は既に完結しているらしく、今回の新樹編・脳感電波部編・モブ編で完結するそうだ。好みは別れるだろうが良いアニメとも微妙なアニメとも取れる本作の魅力を紹介したい。尚、本シリーズは1期から全てアマプラで視聴可能だ。少年漫画好きの人にはオススメできるかもしれない。
まずは1話の概要について。
モブは相変わらず霊幻の事務所でバイトをしていた。社員なのかバイトなのか30歳の芹沢という超能力者が増えている。事務所で呪われた置物相手に力を披露して埴輪の腕を折り、ショックを受けていた。自分に自信が無い小心者のようだ。
2期の活躍もあって、街には新樹と呼ばれる巨大なブロッコリーが名物として扱われていたり、主人公を示すサイコヘルメット教という物が広まっていた。
一方の主人公はと言うと中学卒業後の進路について悩んでおり、自分のやりたいこと・出来ることについて悩んでいるようだった。30歳でこれといった物を残せていない芹沢も同じような悩みを抱えていた。
そんな中、3人は悪霊につかれている男の家に行くことになる。男は人生がうまくいかないのは悪霊のせいだと述べ、自分の力不足を他人のせいにしている人間を皮肉った、非常に風刺の聞いたキャラクターが現れる。
50歳で親が残した家しか残っていないハゲたおっさんは愚痴を漏らし続け、そのまま街の上空に生霊を発生させる。その間霊幻はコンビニに行っており、モブと芹沢は共感できることがあると、自分の事の様に聞きこんでいた。
生霊によって街の人に被害が出始めたので、霊幻がモブと芹沢にどうにかせいと指示をし、この二人が生霊をぶっ飛ばす。おっさんも最後は爽やかな顔をして道路のゴミを自宅に持ち込んでいた。ゴミ屋敷は爽やかになっても治らないようだ。
モブは霊幻との事務所の会話でヒントを貰い、進路希望を提出して1話が終了。どうやら普通に進学することにしたようだが、モブなりに悩んで出した答えだからきっと価値があるのだろう。
3期制作ということもあって根強い人気がある本作。ONE氏が元となる、なんだか愛着が湧いてしまう絵柄と戦闘状態になってからのアニメーションは、神作画だとファンからは慕われている。まさにONE教、サイコヘルメット教といっても過言で無いくらいファンからの熱は強い。
私自身はワンパンマンよりもむしろこっちの方が好きで、モブと霊幻の人間関係が魅力的だ。本当は何でもできるほど凄いのに等身大の中学生の悩みを表現していたり、何もできないはずの霊幻が自信満々で社会を謳歌していたりと、現実に則した表現が多い。
霊幻は詐欺師だが、カウンセラーとしては一流で、作者が人生を通して感じたであろう考え方や学びを話してくれる。カッコよさが分かりやすいのが魅力だ。
1話で登場したハゲたおっさんも見ていると、冗談ではなく自分にも近い所があると感じる視聴者もいたのではないだろうか。圧倒的な強さの主人公を含めとにかく「面白さが分かりやすい」のが本作の魅力だ。私の点数自体は控えめで、絵柄や風刺の効いた内容から超王道アニメとは言えないが、変わり種として高いクォリティを秘めていることは認めている。見る人によって評価が別れるだろうが、少年漫画好きの男であれば大多数が面白いというはずだ。
今回完結するということもあり、今アマプラで一気見出来ることは、幸運ともいえるので余裕がある人は目を通してもよい、良い作品だ。
最終話感想はこちら: