【あらすじ】※公式から引用
ゴーストと戦った隠岐の島戦から8ヶ月後。
日本を舞台にした戦乱はいまだ終わりを迎えていない。
他勢力に先んじて軍事用自律思考型AIの実用化に成功した北米同盟は、他3勢力との境界線を越え、支配領域を拡大させていった。
この日本人の存在を無視したパワーゲーム――に怒り、抗う者たちがいる。
レジスタンス組織『八咫烏』は、ケンブを失った苦しい状況でありながら、いまも日本を取り戻すため戦い続けていた。
公式サイト:境界戦機 (kyoukai-senki.net)
【最終話感想・評価】 点数:56
かいつまんで言うと経済力が衰退し、武力が無いことから無力化した日本を「アジア」「ユーラシア」「北米」「オセアニア」が攻め込んで4分割することでそれぞれは占領していた。主人公のアモウは偶然機体を見つけてしまい、それに搭乗する。それを持ってテロリストとして扱われることになる。
逃亡する先で日本のレジスタンス組織と行動を共にし、日本を取り戻す戦いに挑む決意をするというのがこの作品のシナリオだ。
基本的には少年が戦いに参加し、多くの群像劇を経て活躍する。要するにガンダムだ。異なる点はいろいろあるが大きいのは機体にAIが宿っているということ。これが結構自我のあるAIでただでさえロボットアニメに疎い私たちをさらに遠ざける要因になった。
本作は2クール放送が行われたがシンプルに話が分からない。そりゃあ興味を持って調べながら毎週見ていれば結果は違っただろうが、30本近く見ている中でその余裕は全くなかった。
放送終了し、話題にもなっていないこのアニメの記事を見ているあなたは相当物好きだが、期待に応えられる内容は書けそうにない。その理由をいくつか挙げる。
まず、物語の始まり方の都合上主人公のアモウは世の中に振りまわれて流れに身を任せるシーンが続く。つまり主人公が何がしたいのか全く分からない状態で最初の30%ほど話が進む。おまけにレジスタンスが出てくるまで世界観の説明がとぎれとぎれのため、ライトな視聴者は置いてけぼりという次元を超えている。
ともに戦う仲間に女性キャラクターもいるが、ヒロインというほどではない。一部主人公が闇落ちしている期間は主人公サイドの心理描写も止まる。王道らしい展開だが周りのキャラクターにも魅力が無いので主人公じゃない側で主人公の変化を描くとこちら側の視聴意欲が明後日の方向に行ってしまった。
オリジナルアニメで2クール使いここまで印象の残らない作品も珍しい。まず最序盤にせめて主要人物を固めて世界観の説明を入れて欲しかったように思う。いや多分説明してたんだけど、固有名詞ばっか放り込まれても厳しかった。口の悪いAIもライトユーザの視聴者に不親切でシンプルに不愉快だった。
何かの間違いでこの記事を見ているならいいが、この作品を見ようとしているのであれば少し順序があるように思う。境界戦機を見るならば他のロボット作品を全て見てからここにたどり着くべきだし、他のロボット作品を見るような人物はこれを見逃しているわけがない。
この作品を愛している人物がここにたどり着いたのであれば申し訳ないとしかいいようがない。別の視聴者の一例と思ってブラウザバックしていただけると幸いだ。