【あらすじ】※公式から引用
高校1年生のかな、玲美、響はヒーラーの見習い。彼女たちは学校が終わると、烏丸音声治療院で一人前のヒーラーになるための修行に励んでいた。そんなある日、師匠の理彩が学会に出かけた夜、患者のおばあさんの容態が急変! 見習いは、治療行為を禁止されていたけれど、かなはおばあさんを安心させるために歌い始める。
公式サイト:TVアニメ「ヒーラー・ガール」公式サイト (healer-girl.jp)
【最終話感想・評価】 点数:54
春アニメで突如”ヒーラー”被りした2作品の悪い方。音声で治療するというありそうでなかった設定の作品。ここまで歌での描写を中心とした作品は過去を遡っても珍しく、時にはディズニー作品を見ているかのようなミュージカルが始まる。
一流の?ヒーラーを目指す3人はヒーラー見習いという立場から始まる。このヒーラーという設定がなんとも微妙なのだが根本的な治療はできず、症状の緩和、安心感を与えるなどロキソニンレベルの活躍を見せるのだ。主人公はかつてヒーラーに救われた経験があり、そのため自身もヒーラーを目指している。(中央赤髪の少女)
若干愉快なやり取りを含むものの、基本的には緊迫した医療現場に3人が立ち会い、等級上与えられていない権限を行使し、活躍を描くというものだ。根本的に厳しいセットアップだったことをまずは伝えたい。この作品の何が私に受け付けなかったかを簡潔に2点あげさせていただく。
1点目はシンプルにして究極だが作画だ。作品のコンセプトがミュージカルであったり、治療の様子を表現したイメージ映像が多い。そのため非常に動きがあるシーンが多いのだ。推測だが、これが制作現場の首を結束バンドのように絞めてしまった。
根本的に予算が無い中に、まるで宙を浮いているかのような描写が続くため非常に厳しい仕上がりになっている。声優は多少頑張っている気がしたし、止めた映像で頑張ればもうちょっと人に好かれるキャラクターデザインになったかもしれない。
2点目は設定がきつい、非常に人の助けとなる職業のように描写されるが、所詮対症療法の域を出ないため馬鹿馬鹿しさが残ってしまう。その上に活躍や大変さを表現するようなイメージ映像が強烈に表現されている。注目の手術シーンの画像を3連続で乗せる。
ご覧いただけただろうか。もう逆に見たくなったのではないだろうか。念のため少しリサーチしておいたが「会話が面白い」「歌唱パートは一生見ていられる」という感想を書かれている方もいた。そのためこの記事だけで作品を判断することは避けて欲しい。このアニメに限ったことではないが。
例に倣って一応フォローすると、ミュージカルのニュアンスを持たせた作品というチャレンジは評価しておきたい。主人公3人の掛け合いが好きになれるのであれば、確かに見れるかもしれない。少なくとも私には無理だった。特に何話だったか忘れたが、3人が机を囲んでお互いの良いところを挙げながら喧嘩しているシーンなどは、再生を止めようかと思ったほどだ。
昨今のアニメでバズるのは歌を絡ませるのが近い、見習い少女たちの活躍を描くなら医療現場と相場が決まっている。そのため医療物の作品は安易に量産される傾向にある。企画段階の流れを透けて見えるように語っているが、少なくとも私の中では安易安直の低予算アニメと言わざるを得ない。本サイトでは視聴対象としておすすめはしない。